危険電話の対策になるサービス

いいかげんな下書きバージョン0.01 (2004/11/23)
バージョン0.99(この文書と同じ) (2005/02/19)

前置き

振り込め詐欺などの電話による詐欺が社会問題とされています。
政府も色々なアクションを行っているようですね。
以前から悪徳商法などにも電話が利用されていることも問題です。
そこでpochi-pとして、未だとりあげられていなくて、実現されていない方法で有効な対策は無いか考えてみました。
そういう経緯から、考えてみた対策となる電話サービスをここで公開してみます。
※ただし、番号通知を偽装できないよう対策がとられていることを前提とします。

問題になっている電話

詐欺や悪徳セールスの電話が問題になっています。カルト宗教の勧誘なども含めても良いですね。この文書ではそれらのことを"危険電話"と表記するようにしましょう。

現状で新たに考えられている対策

日本の政治家さんも「プリペイド式携帯電話を禁止してはどうか?」ということを考えてましたしね。
結論としては、「廃止するのではなく、本人確認を厳重にするよう(電話会社らに)徹底させよう」ってことになったようですが。
(プリペイド式携帯電話を禁止するのはあまり有効な策ではないと私は思います)

口座の売買を禁止する改正金融機関本人確認法の可決もありました。こちらはまだ有意義だと思います。

またこういう詐欺の厳罰化(被害額に比例させるなど)を考える方なども多数いらっしゃいます。これも実現すべきだと思いますね。

現状対策してとりうる手段・サービス

詐欺や悪徳セールスということを見ぬくよう、各人が勉強しだまだれないようにすることが考えられます。

番号通知のサービスを利用し、

等の番号に対して、着信拒否、無視、自動留守応答などを行うといったものです。

現状の対策の問題点や限界

全員がしっかりした知識を得るのはほぼ不可能だと思われます。老若男女問わず微分積分を理解しろというようなものですね。
新たな手法に対しての学習も常に要求されてしまいます。日々労働や家事、学業に忙しい人間には不可能に近いことでしょう。

番号通知で対応できるのは、非通知や既知の番号のみです。そして知らない番号に対してはほぼ無力です。新しい番号については一切無視すると不便になりますし、"誰かな応答"を利用しメッセージ録音していると完全に無視することができません(巧妙なメッセージを残されると騙されかねないため)。

改善方法

詐欺や悪徳セールスの電話番号を、万人が楽に入手できる環境を整えることです。
インターネット上で問題の電話番号を検索するなどではなく、電話がかかってきた時点で振り込め詐欺だと電話機などで表示されれば良いのです。

実装

危険電話の番号表示

既存の番号表示サービスを拡張し、危険電話の場合は頭に特定の番号(例として"999x"と表記、種類によって詐欺用や悪徳セールス用等が分けられていても良い)を付加した状態で表示させるのを提案します。090-XXXX-XXXXならば999x-090-XXXX-XXXXというようにです。
この方法なら既存の電話機でも番号通知サービスのみで危険電話を判別できるようになります。情報も電話局側が持つ最新のものを利用できますしね。

また誤解やイタズラによって電話番号が登録されていた場合に、相手が安全だとわかっていて折り返し発信したい場合には、"999x"をつけたまま発信したときにそれを無視させるようにしましょう。(184や186を頭につけることの応用)

流石に費用ゼロでのシステム構築&運用は不可能なので「月々100円のサービス料を払えば"999x"を付けれるようになります」という形でいいでしょう。正当な請求ですね。(もう少し安くてもいいかも)

またサービス登録中でも、一時的に"999x"を全て外すという設定も可能にした方が良いでしょう。

危険電話の番号登録

危険電話がかかってきた人は、その番号を電話局側に登録できるようにします。
そのさい、イタズラによる登録を防ぐために、一定期間内に危険電話を着信した番号から、かかってきた危険電話の番号のみを登録できるようにします。

登録方法としては、どんな電話機からも行えるように、フリーダイヤルでプッシュホン型の自動応答サービスがいいでしょう。後述する新しい電話機では、番号登録をしようとした時にその自動応答サービスに対して(プッシュ信号を発信して)全自動で登録できるようにすれば良いと思います。

危険電話の登録を奨励するために、限度枠内で電話料金をサービスするような褒賞を与えるようにするといいでしょう。
1回の登録で100円の通話料金割引をうけれるようにし、月々最大500円を限度に通話料金を割り引きできるようにするのです。
たくさん登録してくれた人に対しては、限度額を超えた部分と割り引きに使われなかった部分を翌月に持越しできるようしておきます。

※なぜこういう形の褒賞制度にするかというのは理由があります。
基本料金の減額や賞金の形にしてしまうと、それ目当ての自作自演等が発生する恐れがあるからです。
特定条件を満たした(=通話をした)場合にのみ利益を受けれる形で、すぐにはたくさん利益を得れないように(=月々最大500円)しておけば、月々の基本使用料すら支払わずに金儲けしようとする行為を防ぐことができます。そのうえ確実に全部の褒賞は保証されるのだからいいことづくめですね。

危険電話の番号登録解除

これは基本的に簡単にはすぐに解除できないようにすべきです。
電話契約を解除するか、解除申請して一年後などにならないと、登録は解除できない様にしておくべきでしょう。

理由は以下の通りです。

・解除申請が有償で可能だった場合
→金があればOKになる。
・電話を受けた人間なら登録解除できる場合
→別の番号を(携帯なり何なりで)持てば可能になってしまう。

この方法の難点

危険電話の被害件数を減少させることは可能ですが、撲滅させることは不可能です。
この方法では最初の何人かの被害は、どうしても防ぎ様がないからです。
しかしながら一つの電話番号から手に入る金額を激減させれば、危険電話をする側にコストと手間をかけさせられるのである程度の牽制にもなると思われます。

イタズラによる登録で、正常な電話まで詐欺と扱われる可能性もあります。
ただのセールスの電話が、悪質なセールスとして登録されてしてしまうと、企業としてはたまったものではないでしょう。ヤミ金でない消費者金融まで危険電話で登録されるのも困ったものになるでしょう。
しかし一般家庭が詐欺で大量の資産を失ってしまうと、消費自体が無くなってしまうので企業にとっても結果的にマイナスになります。危険電話の撲滅こそ再優先されるべきでしょう。
別途イタズラに対する登録の対策を考える必要が出てくるでしょうね。ただし、本物の危険電話に悪用されない範囲で。

個人間での電話ならば、後述する新しい電話機での運用で一応の対策を書いてあります。

※実は企業間の電話については、改善策はある。
企業から企業に対して振り込め詐欺や悪徳セールスが起こることはほぼ皆無と思われます。
サービスの設定で"999x"の表示を常にオフにするよう設定すればよいのです。
もしくはおまけで書いたようなアダプタで通常の企業(や個人)の電話番号は、"999x"を取り除く設定にすれば良いです。

改良した電話局側の運用

特定の番号から発信があった場合に、危険電話番号のデータベースを照会し、"999x"を付加して番号通知するように改造します。

また危険電話の番号登録ができるよう、自動応答サービスを準備しておきます。

既存の電話機での運用

"999x"がついている番号はとらないように家族に周知し、そのことを電話機に付箋やメモ用紙等ですぐ見れるようにしておく。

ナンバーディスプレイようのアダプタのように、電話機本体と電話線の間に挟むアダプタを作っても良いですね。そのアダプタに対して新型の電話機のような機能を組み込んでおくのです。

新規の振り込め詐欺の電話がかかってきた場合は、その番号を電話局側に設けた自動応答サービスに対してプッシュホンを使って登録できるようにします。

新しい電話機での運用

"999x"付きの番号を受けたとき、それを解釈してディスプレイに"この電話は詐欺です"など画面を赤く点滅させながら表示すると良い。自動的に拒否や留守応答なども設定できるようにする。

但し、電話機内に登録してある電話番号に対して"999x"がつけられていた場合は、通常の電話として電話帳の名前を表示するようにします。

新規の振り込め詐欺の電話がかかってきた場合は、その番号を電話局側にボタン一つで送れるような仕組みを組み込んでおきます。(会話内容も発信できるように機能をつけると、誤解か真性の詐欺かなどの判断精度を高めるのに役立つでしょう)

電話会社側のメリット

余計な迷惑電話が減れば、犯罪者による通話時間は減ったとしても「イタズラや勧誘ばかりだから、電話いらないや」という人や「この前詐欺にあったから、もう電話なんて嫌だ」といった人をある程度加入させれるようになり、その基本料金の増加で何とかならなくもないでしょう。

また一度の契約(=一つの電話番号)で行える危険電話の件数が減れば、かける側としても再加入などが必要となり、事務手数料や一ヶ月分の基本料金を危険電話をかける側から頂くこともできます。

また何より、犯罪者等にお金がわたらないほうが、各家庭が電話等にかけれるコストに余裕ができるのは自明です。

そして、細かい策を考えて、「お年寄りには無料で(危険電話番号表示)サービスを提供します!」などとすれば「???はお年寄りの味方!」という宣伝にも使えるでしょうね。

担当電話会社

これは、おそらくNTT単体等ではなく複数の企業が共同で行うべきです。
以下は私の予想をもとにした内容になってしまいますが、番号通知は基本的に発信会社側から行われるでしょう(と思う)。そして着信会社が同じだとすると、NTT単独でシステム構築したのでは、NTTと別会社間での通信が発生せざるを得ません。そうなると通信量の面でも通信コスト面でも(特に別会社側で)デメリットが生じるでしょう。

複数の会社でデータベースを構築し、レプリケーションを取るほうが発生する通信回数がすくなくて済むはずです(危険番号登録時のみ同期をとるから)。

もしこれを共同でやらなかったら、危険番号の通知を全ての電話サービス利用者が(金銭面等で)平等に受けれなくなる可能性があります。
是非とも、各社協力したうえでかつ電話会社間にとってもユーザーにとっても不公平のない仕組み作りをしていただきたいですね。

費用および実現可能性

それなりにかかるでしょうね。但し、電話回線を全てIP化したり光ファイバー化するよりは、コスト的にも難易度的にも楽にできるはずです。
全国民に光ファーバーを接続させるよりも、何万分の一以下のコストでできるのではないでしょうか。

NTTを例にあげると、平成17年 3月期 第1四半期末 時点で、東西あわせて約6千万の加入者がいます。
もし、前述した料金体系で30%の加入者がサービスを契約した場合、1年間の金額は
100円*12ヶ月*(6千万人*0.3)=21億6千万円
…となります。
これだけの金額があれば、開発費用が賄えないということは多分無いと思われます。

またNTTでは番号通知の仕組みに付け加えて、すでにネームディスプレイというサービスを提供しています。
番号以外の情報が簡単に付加できる状態になっているのなら、危険電話の登録システムを除いてほぼ出来あがっているようなものといえるでしょう。

※上記例ではNTTが開発&出資するかのように書いているが、各電話会社間で共同で開発すべきなら共同出資&共同開発であるべきです。
そういう形であるならば、社会貢献のつもりで各社頑張っていただきたいものです。
(私は電話会社中の人では無いので、番号通知の仕組みがどうなってるか正確には知りません)

おまけ

この改善システムは、追加投資がサービス費用以外全くかからず、誰もが最新の(危険電話番号の)情報を手に入れるように考えたものです。

最新でなくても良くて、少々利用者負担を増やしてもいいのならば、各種の電話番号を判別するアダプタを作成し、アダプタを通過する電話番号等を判別し、"999x"のような情報を付加してくれる製品を作ってもいいでしょうね。もちろん、発信時にその"999x"を除去する機能もついていれば、使い勝手の問題は何もないはずです。
アダプタの情報はUSBやLAN端子を装備させておき、PC等で自由に書き換えできるようにすると良いでしょう。
(他のパターンも過去の下書きで記述してあるが、ここでは書きません)

危険電話の情報以外に、「悪質クレーマー」等の電話番号情報を有償で提供するサービスだってあって良いでしょう。新たなビジネスチャンスになるかもしれないですね(笑)。

用語解説

だれかな応答
だれかな応答というのは、電話帳に未登録の番号に対して着信拒否や留守等の自動応答を行う機能です。この名称が一般的かどうかはわかりませんが、パナソニック製PHS(KX-HV200)にその名前が使われていましたのでこのように表記しておきました)

この文書について

このページに書いた内容の著作権はpochi-pが持っています。
内容について特許権や実用新案権等の知的所有権を取得&主張するつもりはありません。
そもそも既存技術の組み合わせであって新規性に乏しいと考えられますから。
そしてこのアイデアは活用されなければ誰の利益にもなりません。危険電話で困っているたくさんの人の役に立つためのアイデアなのですから、独占して利用しづらくなっては本末転倒です。
ですから文書そのもの盗用やコピーはお断りしますが、アイデアの利用は好きなだけ自由に行っていただいてかまいません。常識の範囲なら文書の引用も問題ありません。
しかしながら私以外の誰かがこのアイデアで知的所有権を取得していた場合には、どうしようもありません。私は2004/11/23前後にアイデアを思いつき、2004/12/13にWebサイトにアップしただけでしかありませんので。(公開自体は2005/02/19です)

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